園の概要
園長挨拶
ハルムこどもえん 園長 矢尾 千比呂(やお ちひろ)
【プロフィール】
ハルム保育園 卒園
聖心女子大学大学院文学研究科人間科学専攻博士前期課程修了修士(人間科学)
小学校教諭専修免許 幼稚園教諭専修免許 保育士資格
東京都文京区私立幼稚園にて教諭として勤務。
2004年から第二ハルム保育園、ハルム松ノ木保育園の設立に携わる。
ハルム松ノ木保育園 園長を経て、聖心女子大学現代教養学部教育学科 助教(保育士養成課程担当)。
2023年からハルムこどもえん 園長、聖心女子大学非常勤講師、東京都子育て支援員講習講師 等
2児(男児、女児)の母
【園長より】
ハルムこどもえんの前身である幼児教育園が東松山市に開設したのが1973年夏。その数か月後に私は誕生しました。両親と叔母が開設した幼児教育園で生まれたばかりの私はそこに通うお兄ちゃん、お姉ちゃんたちと一緒に可愛がられて育ちました。その当時、ハルムに通う子どもと家族は休日も集まり、庭で遊び、一緒に食事をしたり、旅行へも行きました。本当に大きな家族のように過ごした日々が今も懐かしく思い出されます。
当時、ハルム保育園の園長であった父は常々子どもたちに「社会の中で役にたつ人になりなさい。」と話していました。ハルムで一緒に育った仲間たちとは、成長するにしたがい会う機会はなくなりましたが、地元で家業を継いだ人、教員、税理士、消防士、薬剤師、ホテルマン等、それぞれの道で社会に貢献していることを風の便りで耳にします。幼児教育施設を営む両親の元で育った私にとって一番身近にあった職業は保育職でしたし、私が社会の一員として何ができるのかと考えた時、やはり「保育・幼児教育」を専門的に学ぼうと決心しました。保育の現場に出てから数々の挫折も経験しています。聖心女子大学教授河邉貴子先生をはじめ、多くの諸先生方、同僚、そして家族、多くの方に支えられてきました。
一昔前、乳幼児期に長時間保育施設で過ごす子どもたちは可哀そうな子どもと呼ばれ、特に母親は仕事を続けることや子どもを保育施設に預けることに後ろめたさを感じながら預ける時代がありました。しかし、今日では母親が閉鎖的な環境で育児を行うことを危惧されています。母性愛神話が語られることも少なくなりました。様々な研究が進み、乳幼児との愛着形成は母親でなくても構築できること、また乳幼児期の発達やその時期に経験する保育、教育環境がその人の人生に大きく影響することがわかってきています。ハルムを巣立った子どもたちがこんなにも社会の中でそれぞれの人生を全うしていることが物語っているように、小さな年齢の子どもであってもハルムに預けることは決して可哀そうなことではないと自信をもってお話できます。
保育を専門的に学び始めて30年程が過ぎますが、ハルムに集う子どもたちが、幸せな乳幼児期を過ごせるように、ハルムでの乳幼児期に経験したことが糧となり、この先の社会の中でそれぞれが大きく羽ばたいていけるようにと願ってやみません。数人で始まったハルムの保育者ですが、いまは法人内の職員は100名ほどになり、それぞれの能力や特技を生かし、縁あってハルムに集った子どもとそのご家族のために日々努めてくれています。それを思うと感謝の言葉しかありません。これからも私たちが滑川町や近隣市町村に住むお子さんや子育て中の保護者のために一助を担えますことを心から願っています。
第二ハルム保育園 園長 寺園 隆治(てらぞの りゅうじ)
【プロフィール】
長崎県佐世保市出身
東京大学経済学部卒業
保育士資格 メンタルヘルスマネジメント検定 ラインケアコース合格
1986年株式会社電通入社。新聞、営業、スポーツの部署を経験し、長野オリンピック、
サッカー日本代表、世界陸上、ラグビーワールドカップ2019日本大会、東京オリンピック等の業務を担当。
2015年に保育士資格を取得し、2022年第二ハルム保育園園長。
【園長より】
私は2022年に第二ハルム保育園の園長として、ハルムの一員になりました。前職が広告会社でしたので、保育のことは全くの素人です。私に期待されたのは、知らない人間が保育業界を見て、どう思うかを意見することでした。最初に知ったのは、保育園は11時間、そして延長を入れると12時間開いていることです。寝ている時間を除くと、多くのお子さまが家より保育園に居る時間が長いです。保護者より保育士のほうが接する時間が長いわけですから、保育園は「こどもを預かる」ではなく、保護者と共に育てる「共育(きょういく)」の役割を担っていて、その責任は重大であると改めて認識しました。
1日に11~12時間開いていても、保育士が1日11~12時間働くことはありえないのでシフト制で勤務を行っています。さらに土曜保育もあります。そこで、今年度から保育士の働き方改革を実践するようにしました。まず、土曜の出勤人数を最小限に抑えたことで、一人の土曜保育出勤日数は年間3、4日になりました。そしてそれは全て特別休暇として年度内に休むことが出来ます。また土曜には、研修や年度末の翌年への準備などで出勤することがありますが、半分ほどは特別休暇を利用することが出来、年間の休日をトータルで120日としました(有給休暇は別です)。また、お昼休憩も1時間取れるようにいくつかの施策を行っています。
子どもに向き合う職員の体と心の健康があってこそ、より良い保育につながると思います。そして、安心してお子さまを通わせることが出来ますよう、引き続き努力していきたいと考えています。
ハルム松ノ木保育園 園長 小池 千佳(こいけ ちか)
【プロフィール】
青森県八戸市生まれ
日本女子大学家政学部児童学科卒業
幼稚園教諭1種免許 保育士資格
幼い頃の夢が叶い東京都文京区の私立幼稚園に十数年、その後他県の幼稚園、保育園、こども園等でたくさんのお子さん、保護者の方々に出逢い様々な立場で保育に携わって参りました。これまでに出会えた方々との日々が原点となり乳幼児期のお子さん一人ひとりを大切に育むハルムの保育、生き生きと躍動的に過ごす子どもたちに魅了され、ご縁をいただき2021年4月よりハルム松ノ木保育園園長に。2児の母。
【園長より】
自然光の差しこむ保育室は冬でも明るく木の温もりある空間です。園庭にはクラス名でもある桜、もみじ、欅、藤、紫陽花にモッコウバラが一段と生長し、四季折々に子どもたちを楽しませてくれます。手作り木製のブランコ、デッキ登り、たっぷりの砂と水で存分に造形遊び、わらべうたや鬼ごっこに縄跳び等々。生き生きと遊びを広げていく子どもたちの嬉々とした瞳、ゆっくりとやさしく流れる時間。たっぷり遊び、よく食べ、よく眠っている0歳児から2歳児までは育児担当制、3,4,5歳児は異年齢混合クラスで大家族のように過ごしています。
乳児クラス前のテラスで年上の子が優しく関わっている姿にもたくさん出会えます。物の取り合いやじゃれ合いがエスカレートしてのけんかも経験しますが、お互いの想いを丁寧に聴くうちに相手の気持ちもわかり仲直り。年上の子の優しさ逞しさに触れ、年下の子は年上の子に憧れのまなざし。兄弟のように頼り頼られ育ち合い、異年齢ならではの感動的な出来事にもたくさん遭遇します。その傍らでは温かいまなざしでその子たちの発見や遊びを見守り、必要な時にはそっと手を差しのべ共に遊び合う、そんな魅力的な保育士の存在も子どもたちの笑顔と安心の源です。隣の畑で旬の野菜を育て、土や草花、虫たちと出会い、思いきり駆けまわり伸び伸びと過ごしています。
創立当初からハルムの保育にお力を注いでこられた方々の想いを継承し、未来を創っていく子どもたちとご家族の応援団として共に育ち合い笑顔あふれる保育園であるよう努めて参ります。嬉しこと心配なことどんな些細なことでもお気軽にお話しください。乳幼児期は子育ての黄金期。かけがえのないこの時期のお子さんとの日々を大切に紡いでいきましょう。
全てを包みこんでくれる人、ゆっくりとやさしく流れる時間、あたたかい陽だまりのある場所、そこが帰るところ。
子どもたちの育ちには、無条件に幸福を実感できる関係は欠かせません。
大人になってからあの子ども時代に戻ってみたいと思えるようなあたたかで、
やわらかく、幸せな時間を子どもと一緒に手作りしていきましょう。
「心の帰るところ」を持っている人は、怒りや批判や注文ばかりの人生を歩くことは、きっとないことでしょう。
全国私立保育園連盟発行の 子育てメッセージ より
~そんな「こころの帰るところ」を目指しています。~
教育保育理念・方針・目標
教育・保育理念
『道しるべと希望』
『自立、社会化への目途』
『子育て技術の科学性』
遊びを中心にした園生活の中で、
子どもたちが感じ、考え、表現し、生きる喜びを味わることができるように、
一人ひとりの乳幼児の育ちを見つめ保育をしていく。
『道しるべと希望』
日々育ちゆく この子たちの、明日への社会化に 確かな『道しるべ』と『希望』を与えなければならない責任が私たちに求められている。人は生きるかぎり「明日への希望」が、今を生き抜く活路となっている。この課題が保育所と子育て支援センターに課せられた役割である。
『自立、社会化への目途』
個々の児童が育つ、個々の環境(周囲・家族)は、その子の素質や特性までも画一化できないが、「社会性を有した自立への目途」は、万人に共通する「道しるべ」である。「自立」とは、他者の邪魔をしない、他人に迷惑を及ぼさない、しかも、よき隣人の役に立つ子に育ってほしい希いだ。これが自立社会への確かな道しるべであり、支援すべき責務である。
『子育て技術の科学性』
個人と社会との調和は、まず育つ地域社会との合理的な融和から始まる。それは、老若男女が広く深く調和のとれた集落をつくっているからである。地域の集落には種図雑多な人々が存在し、時には不条理や不合理もあるが、概ね調和が保たれ、その社会の中で子どもはたくましく、健気に育っている。施設職員と保護者が、子育ての内容についての合理性や技術の科学性を共に学び、知識を把握して、充実した子育て支援センターとしての機能を有した利用機関であることを目指している。
教育・保育方針
その子の素質や特性が、
次世代の社会化と調和して
融合自立の態様を希い努める。
つまり、
個人個人の特性と社会性を調和する
情緒豊かな人間形成の基盤づくりを
目途としている。
教育・保育目標
〇健康なからだの基礎をつくる。
早寝早起きを基本とした規則的な毎日を繰り返すことで、子どもの心とからだが、バランスよく育つといわれます。生活リズムを整え、毎日決まった順序で、同じ場所、同じ時間に繰り返し行うことを大切にしています。また、安心安全な食事を心地よい環境の中で食べることも健康なからだの基礎をつくる上で重要です。
〇一人ひとりの子どものよさと可能性を伸ばしていく。
年齢の違う子どもや大人との関わりの中で一人ひとりの違いを認め、尊重できる関係を築いていきます。共に生活する中で考え、一人ひとりの特徴や魅力を受けとめ、共に学び、育ち合います。また、大人も子どもに対して、畏敬の念をもって接し、子ども一人ひとりに意志があり、尊重される存在であることをしっかり認識して接していくことを心がけています。
〇よく見、よく聞き、よく考える子どもに育てる。
子どもは、周囲にあるモノや人の行動を見て、興味をもったモノに触れたり、口に入れたりしながら、理解を深めていきます。そのうち身近な人の行動や周囲で起きている事象を再現するようになります。自分も同じ様に行ってみたくなるのです。「大人の行動をよく見ているなぁ」と関心することも多いと思います。5歳頃になると遊びの中で、本物そっくりの食べ物や遊びに必要な衣装、道具をつくります。これらの遊びを行うには、まず、よく見ること、物事を観察する力が必要となります。そして、聞くことは、見たことの理解を助けます。子どもたちが行う「ふり遊び」「ごっこ遊び」と呼ばれる周囲での出来事を再現する遊びは、よく見ること、よく聞くことがなければ行うことはできません。
また、人の思いを聞くことは、自分の思いとは違った他者の思いに気づき、かかわり方を学ぶ経験に繋がります。それには、大人が子ども一人ひとりの思いを大切に考えて、子どもの話に耳を傾け、受けとめていくことが大切です。更に、素話などのお話を聞き、お話の世界をイメージすることは、想像力を育てていきます。
私たちは、大人が決めた事にただただ従う「聞き分けの良い子」を育てようとは思いません。自らよく見て、よく聞き、よく考えて、周囲の状況を判断したり、自己コントロールできたりする力を、ハルムの子に育みたいと願いかかわっています。
〇豊かな生活経験を積み重ねながら、生きる力の基礎を培う。
一日の生活の中での毎日決まって行うことがあります。例えば、草木の水やり、動物の世話、園庭の準備、お部屋の掃除、食事をいただく準備、片付け、布団敷きなどです。それらを、子どもの目の前で大人の動作一つひとつを丁寧に行っていきます。「片付けなさい」というよりも、大人が楽しそうに、そして丁寧に行っている様子を見せると子どもは「やらせて」と言って自然と同じ様に行おうとします。そして、子どもが「自分でやりたい」「一人で」という時は、自立の第一歩として受け止め、自分で行うのを見届けるようにしています。
その他にも、お米や野菜などの栽培、収穫、調理、土づくりといった過程を経験する中で、大地の恵み「いただいた命」を大切にする気持ちを育んでいきます。カマドを使った料理づくり、土手や森林散歩など、豊かな生活経験の中で子どもの育ちを手助けしていきます。
園のあゆみ

当施設は、埼玉県西北 比企丘陵地帯の一角に「児童に適切な保護育成のための保育環境を!」という目的で創設されました。広く地域社会に融合して、近隣の市町村の行政区を超えて、入所を受け入れ、多様化する育児の保護者ニーズに応えてきました。単なる保護者の「勤労時間の解放」という託児所的機能ではなく、この子にやがて訪れてくる多様な社会環境に調和できる人間世代への基本姿勢を求めてきました。
(平成13年定員増改築を記念して発行したパンフレット 故矢尾正前園長の文章より)
昭和48年(1973)9月 |
東松山市松葉町にて幼児教育園開設 |
昭和50年(1975)4月 |
滑川町に移設 |
昭和53年(1978)4月 |
社会福祉法人育成舎 ハルム保育園 定員60名開設(認可昭和53年1月27日) |
昭和56年(1981)4月 |
社会福祉法人育成舎 ハルム保育園 定員90名増築 |
平成13年(2001)4月 |
・社会福祉法人育成舎 ハルム保育園 定員120名増改築
現在、2歳以上児クラスが使用している園舎が完成しました。
子育て支援センター開設
家庭で子育てをされている保護者のために、遊び場を提供し、仲間作り、悩み事の相談などを行っています。 |
平成16年(2004)4月 |
社会福祉法人育成舎 ハルム保育園 定員150名(暫定措置)
第二ハルム保育園開設に向けて入所受け入れ枠を一時的に増やしました。 |
平成17年(2005)4月 |
社会福祉法人育成舎 ハルム保育園 定員120名
社会福祉法人育成舎 第二ハルム保育園 定員90名開設(認可平成17年4月1日)
滑川町の人口増加に対応し、第二ハルム保育園を創設しました。
第二ハルム保育園にて地域子育て拠点事業(子育て支援センター「すくすく」)を開始しました。 |
平成23年(2011)4月 |
社会福祉法人育成舎 ハルム保育園 定員138名増改築
昭和53年築の木造園舎を取り壊し、新しい園舎が完成しました。樹齢80年以上の丸太や自然素材を生かした開放感のある園舎です 設計:都市梱包工房 ホームページはこちら |
平成29年(2017)4月 |
社会福祉法人育成舎 ハルム松ノ木保育園 定員60名開設(認可平成29年3月31日) |
令和2年(2020)4月 |
社会福祉法人育成舎 ハルムこどもえん 定員138名(2,3号)15名(1号)
ハルム保育園は、保護者の様々なニーズに応えるように認定こども園に移行しました。 |
令和5年(2023)1月 |
社会福祉法人育成舎 ハルムこどもえん 定員170名(2,3号) 15名(1号)
|
定款等